1pF以下の計測をすると |
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専用Cメーターでも1pF以下の計測はなかなか困難と思います
本機能は無料の付録ツールではありますが、操作に気を使えば可能ですので説明します
0.4pFを計測するとどうなるか
コンデンサは部品精度が低いので、1pF以下の値は正確測定が意味を持たない場合があります
例えば、10pF と 10.4pF の2個があったとします。しかし部品精度±5% だと、0.4pFは精度範囲内なので、実際は、10pFが大きい場合もありえるので、
2個を計測して比較しても意味は無いということになります
しかし、既値にプラスした分は正確に扱えます
まず、10pF(部品精度±5%)を計測する。部品精度はあっても、その計測値はその部品固有です
次に、その使用した10pFに、0.4pF(部品精度±5%)を付けて合計を計測する
こうすれば、別部品として10.4pFを計測したのではなく、その内の10pFは、計測済みなので、変動分の約0.4pFを計測できることになります
まず、10pFを計測する
サンプリングCLK=200M (=5ns) を使用しています
より正確に計測するには数回RUNします。信号OUTの立ち上がりがゆらぐことがあるはずです。その約中央値を採用して下さい
今回は、5回RUNして、 1.370、1.375、1.38、1.360、1.365us でした。 その約中央値(だいたいで良い)で、1.370usを採用しました
(200Mサンプリングなので、信号OUTの立ち上がりがゆらぎは、±0.015usぐらい)
C値計算プログラムを実行
10.12pF と計測できました 部品精度±5% 内です
次に、10pF + 0.4pF を計測する
同様に5回RUNして、その約中央値、1.395usを採用しました
C値計算プログラムを実行
10.62pFと計測できました
この内、10.12pF がここで使った10pF部品の既計測値なので、増加分は、0.50pF
つまり、 0.4pF の計測結果は、0.50pF となります
本機能の分解能も限界があるのでここまでです。1pF以下でも判別可能レベルといえます
この測定は、高精細モードを使用
レンジ抵抗は、75KΩを使用しました
レンジ抵抗 | 計測範囲 | 分解能 |
56KΩ | 1pF 〜 1000 pF | 0.12pF |
1KΩ | 1000pF 〜 100uF | 14.52pF |
75KΩ | 0.5pF 〜 100 pF | 0.1pF |
有効にするには、校正をしてC値計算プログラムを対応させる必要があります(校正は、マニュアル参照)
更に、サンプリングCLK=200M (=5ns) を使用しています
この条件で、分解能が本機能最高の、0.1pF になります