1:DAコントローラーのシリアルデータ

パターンの1サイクルは、約2.6us(黄色2カーソル間)です。実はこのパターンは、不定期に10数秒に1回のサイクルで発生していますが、サンプリングCLK=10nsであるため、次のサイクルはメモリを増やしたぐらいでは捕らえられません


イベント抽出サンプリングをONにしてサンプリングしなおすと、以下になります。/CS="0" で条件をかけています。
10数秒に1回のサイクルで発生した現象が連続して捕らえられています。シリアルDATA部分の変化がよくわかります。
上記の従来のサンプリングのデータをソフト的に圧縮しているわけではありません。抽出という全く新しいサンプリング方式ですので、同じメモリ幅なのにこのようにえられています。
従来のサンプリングでCLKを遅くすれば、離れたイベントを多く捉えられますが、その場合、肝心のイベント部分も粗くなり中身が分らなくなります。ましてや間隔が
数秒も空くと、同時に捉えることは不可能です。
(ハードウエア圧縮という方法が他で存在していますが10nsサンプルで数msぐらい空くと通常圧縮率をオーバーします)
波形色がピンクになっている部分が、抽出機能が働いている部分です。ピンクになっている部分が幅があるのは、目的があってそうなっています。イベントだけを取り出すと、つながってしまい、イベント発生、終了の位置がわかりにくくなります。それを表示するため、アイドル状態を作っているということです。その幅は256CLK以内となっています。

        シリアルDATA部分の間隔が不定期に10数秒に1回のサイクルで発生してるが、連続で捕らえられている
        発生間隔は、短くても長くても依存せず取りこぼし無し



CLK100MHzで、10秒サンプリングするには、1000M/ch、全32Gbit のメモリが必要ですがそんなロジアナは現在存在しません。
このイベント抽出機能を使った上例は、数10秒以上サンプリングしてほとんどメモリを使用していません。この表示部分は1Kのメモリしか使っていません

仮に、CLK100MHz (10ns)で、通常のロジアナ方式で秒単位のサンプリングをする場合、以下のような膨大なメモリ幅が必要です

サンプリング時間とメモリ幅
 100ms = 10ns × 10Mbit/ch、全0.32Gbit
 
1秒  = 10ns × 100Mbit/ch、全3.2Gbit
 
10秒 = 10ns × 1000Mbit/ch、全32Gbit

LogicMOTHERは、業界最大の実メモリ搭載量 64Mbit/ch、全2Gbit がありますがそれでも足りません
イベント抽出サンプリングは、この問題を解決する方式です



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