新プローブの特性実験 | LDSO-PB |
●概要
プローブは新開発しています。その特性を見ます
普通のオシロのプローブが如何に問題があるかを見ていきます
新プローブがより良い特性が出ていることを説明します
●試験環境
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5MHz の波形を、新開発したプローブを使ったストレージオシロと 普通のアナログオシロとで測定を比較します |
●普通のアナログオシロでの測定
普通のオシロのプローブが如何に問題があるかを見ていきます
ます、普通のオシロ(帯域幅100MHz)を使い、プローブの先端の条件を変えて幾つか測定します。右写真はその時のプローブ。形状に注意下さい
1.先端を延長 普通のオシロは、先端が細かいところが掴めないので、よくこのような細工をする方を見かけます しかし波形は、変化点で、リンギング青矢印が見られます。 リンギングとは、反射や特性インピーダンス不整合によって、プローブ部分が創作しているノイズです。特徴として波が徐々に減衰します参照 |
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2.通常の先端 だいぶリンギングは収まっていますが残っています。意識せず使っている方も多いと思いますがこれが普通のオシロプローブの現実です |
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3.先端のキャップを外す リンギングはほとんどなくなりました。この方が特性が良く出ますが、先端を手で測定物に押さえ付けておかないとなりません。 (これでも多少リンギングが残っているように見えるのはGNDリードが長いためです。ほぼオシロは同じ長さです) |
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普通のオシロで良く見かけるリンギング、実際は存在しないのにプローブが内部で創作しているということです。
アクティブプローブでない限り、どのオシロでも程度の差はあっても起きます。機会のある方は試して見ると良いと思います
●ストレージオシロでの測定
当ストレージオシロは14bit高分解能高感度(1mV以下対応など)であっても高帯域ではないので、nsレベルの高速応答は大したことはありません
そこで、高帯域性能のある別オプションである”オシロ等価サンプリング”と合わせて違いを見てみます
帯域幅の性能差 |
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オシロ等価サンプリングの波形。(2GHzサンプリング) | ||
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AC特性が普通のオシロより優れている プローブが創作するリンギングも無い |
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ここで使用した普通のオシロより高帯域であることの比較データ 普通のオシロより詳細波形が観測されています。一回だけ微小のオーバーシュート青矢印が観測されています。実際に存在するのはそれでリンギングではないということです |
ストレージオシロの波形 | ||
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帯域幅は普通のオシロの方が良いのでAC特性は劣っていますが、 プローブが創作するリンギングが無い点に注目下さい |
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オシロ等価サンプリングは細部を良く分析できています。ストレージオシロは比較すると多少鈍りがあります。立ち上がりは10ns程度の高速なので高帯域性能はオシロ等価サンプリングに比し劣っています。
両方とも波形を注意深く見ると、立ち上がる時、後半のところで変化角度が変わる点があります赤矢印。しかし、普通のオシロではそこは直線です。帯域100M程度の普通のオシロは10nsぐらいの変化は直線で結ぶ傾向になります。当ストレージオシロは高帯域ではありませんが、5MHz程度であれば、結構細部の変化に追随していると判断できます。
高帯域性能では”オシロ等価サンプリング”、高分解能高感度では”ストレージオシロ”と使い分けて頂くことがよろしいと思います ストレージオシロ高分解能使用例
問題のリンギングですが
ストレージオシロ、オシロ等価サンプリング 共に存在していません。当プローブは、普通のオシロの先端のキャップを外した時(上3)に優るリンギングを発生しない特性を持つことがわかります
なぜ、当方の開発のプローブは、ICクリップがあるのに、リンギングが抑えられているか
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上:ストレージオシロ、下:普通のオシロ 形状を比べるど、GNDケーブル、ヘッド部の長さが違います(その他) ※GNDケーブルの長さはオプション有 ケーブル部 MIL規格高周波同軸ケーブル:帯域6GHz 特性インピーダンス調整 |
※当ロジックアナライザーは、デルタコア社オリジナル開発です。
記載されている各名称、製品名は、各社の商標、または、登録商標です。 |