微小電圧の音声サンプリングとそのFFT: 1mV以下  ストーレージオシロ機能(オプション) デジタルオシロの分類


前回のとほぼ同環境で試験します




今回は、スピーカーではなくて、
ヘッドホンを使いました。ヘッドホンに向かって発声すると、ヘッドホンの3極プラグから電圧が出ます。今回R、L、GNDのうち、LとGND間でサンプリングしました。
ヘッドホンはインピーダンスが32Ωあるものを使用したので、スピーカより大き目に発声しなければならないですが、音特性は良いみたいです



下図は、その音声波形(平均約15mVの片側振幅)のサンプリングです(約1.5秒間)
ここから、1mV以下の周波数成分をFFT分析します

測定条件
・CLK:  2us (CDのサンプリング 44.1K の約10倍)
・メモリ: 2Mサンプル
・DIV:  25mV

 
CLK = 2us DIV: 25mV, 131ms

1.5秒間、”あ” を発声したものを連続サンプルしています。

周波数が安定していそうな2カーソル間を、FFT分析します
2カーソル間を拡大すると、

 
DIV: 12.5mV Vpp=29mV
 
※14bit-ADCリアルサンプリングに加えノイズ除去技術を有効にしています                          DIV: 12.5mV

(音声はビブラートしているので全く同じ波形は反復されないはずです)



FFT分析を実行

 

音声は、1KHz以下に成分が集中する、左端の電圧が高く出ている部分に絞って周波数成分を分析します、
縦軸は対数目盛なので矢印以外の部分は、0.数mV以下のノイズ状成分。測定した部屋にはパソコンがあり極小ノイズ音は散乱しています
カーソル間を拡大 

 
2カーソル間のデータに対し、0.17mV 以上の条件で抽出させる ※テキストファイルを出力できます
1: 189.777 Hz 8.2297 mV
2: 379.555 Hz 4.4380 mV
3: 569.332 Hz 3.9771 mV
4: 759.109 Hz 1.8134 mV
5: 948.887 Hz 0.1829 mV
*
6: 1.139 KHz 0.4668 mV
*
1mV以下の成分が検出できている *

中心周波数は、1の189.777 Hz。その倍音成分が。2〜6。5、6は、1mV以下の電圧も検出できている。


  補足
オシロの高感度の説明に、”DIV最小が1mVから” という表現を見ますが、
DIVというのは、単に表示倍率なので感度とはあまり関係なくいくらでも小さくできます
せっかくDIVが小さい単位があっても表示した波形がぼやけていたらそのDIVはただの拡大に過ぎません
”FFTの成分で1mVでもクッキリ表示できるか”
これは具体的な感度の証明です




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