グリッチ |
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1サンプリングCLK内で起きた変化をラッチすることで、微小変化を検出します | |
メニュー | → | ”サンプリング” | → | ”グリッチ” |
・固定の8CHのみが対象になります ・↑↓から検出する信号の変化方向を指定します ・有効サンプリングCLKは、10ns〜です |
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グリッチ感度 | 標準バッファ | LBHバッファ |
2.5ns | 1.5ns |
グリッチという機能は、微小変化検出に便利ですが、安易に設定してはならない短所も持っている点に注意下さい
当社では、設定可能CHを意識的に限定するなどの対策をしてあります(以下参照、グリッチ概念上の注意)
グリッチの概念上の注意
1.グリッチ有効CHと感度低下
A. グリッチはラッチ回路により実現されます。
B. スルーデータラインに対してグリッチラインとのセレクタが入ります
以上の構造的理由により、グリッチ有効CHは、無効CHと比べてサンプリング感度(MAX周波数低下、検出ディレイ1ns)が悪くなります
(グリッチ感度とサンプリング感度は意味が違います、下記補足参照)
従って、高速に計測する信号は、なるべくグリッチ無効CHを使用下さい。そのために無効CHを設けています。
勘違いし易いのは、全CH有効にしてハード的に選択するセレクタを入れるというやり方です
その場合でも、上記Bのセレクタ分のサンプリング感度低下が発生してしまうことです
当社の言う無効CHとは、スルーのデータラインを回路に持つということです。
グリッチ概念を熟知する当社としては、更に対策をしました
サンプリングCLK= 2ns、4ns は、別回路としました(回路コンフィグレーションを分けました)
つまり、グリッチ回路を存在させておりません。全CH通常高感度になっています。
50MHzを超えるCLKの測定には、2ns、4ns を使用することになりますが影響が出なくしております。
(5nsは、グリッチは無効ですが、グリッチセレクタ回路が存在しますので無効CHを意識して使用下さい)
2.↑↓による検出する信号の変化方向を指定
当社の設定は、方向を指定できる方式です。これにより、グリッチ感度を向上させています。
補足 グリッチ感度とサンプリング感度
話は複雑なのですが、グリッチ感度とサンプリング感度は意味が違います
当社のグリッチ感度は標準で、2.5nsと高感度になっています
グリッチの意味は、微小幅の信号をラッチしてサンプリング波形分に引き伸ばすことになります
ということは、高速時のサンプリング感度は低下することになります。
つまり、微小信号の存在は高感度(グリッチ感度)で捉えられますが、変化の起きた時期は1nsレベルですが遅くなるし、
数10MHzの高速な信号変化のHL繰り返しはラッチディレイがあるため対応に限界が起きます
従って、数10MHz以上のパルスなら、実は、グリッチを使用せず、通常サンプリングする方が良いことになります
発生間隔が空いているなら、メモリ幅を大にして高縮小をかけると、対応できると思います
補足 2CLKラッチ
ラッチ構造の安定性のため、最大2CLK分ラッチしています。従って、1パルスを表示するのに、最大2CLK幅になることが
ありますので注意下さい。