最大分析周波数測定

旧LM01資料、現LM02は更に向上しています

最大分析周波数データ開示の意味:

最大分析周波数というデータは、ロジアナの重要な性能項目になります
ロジアナのサンプリングCLKは実はあいまいに扱われている部分があります。

信号100MHzをサンプリングCLK500MHzで計測すれば、5点サンプリングだから分析できるはず ”
という考え方は、ロジアナ共通の原理ではありません。

高速処理を意識して創られていないと、例えば、
数百MHzを性能でうたっているが、信号66MHzを測定したら、Hi につながって見える、という現象になります。

高速信号の場合、
・入力素子最小反応感が遅いと、高速で反応しなくなります
スイッチングノイズ、反射等の処理が適切でないと、"H" "L" が数CLKに1個つぶれたりします

つまり、分析限界周波数がサンプリングCLKとは別に存在します。


当ロジアナは、実測定データで性能を開示致します。仕様として表記しています。

最大分析周波数
標準バッファ LBH2
サンプリングCLK 500MHz
  100MHz (CMOS-2.5V)
サンプリングCLK 500MHz
  
125MHz (SSTL2-2.5V)
サンプリングCLK 1.4GHz
  
175MHz (SSTL2-2.5V)




最大分析周波数の当計測での定義:

・CLK信号を対象に、波形の"H" "L" が一度もつぶれず、1000 CLK連続で捉えられた場合をOKとする
"H" "L" が数十CLKに1個つぶれるような計測を分析できたとは定義しません
(Duty比に関しては後に説明有り)

測定信号条件:
・GNDは、ノイズが少ない。測定信号は、リンギングが少ない。
・測定信号1CHのみとし、他CHは未使用とする。

ロジアナ条件:
・サンプリングCLK = 500MHz (2ns)
以上
・スレシュルド電圧は、測定信号と同一に設定する

測定信号:100MHz、CMOS-2.5V
標準バッファ (低電圧高速バッファLBHのデータは別にあります)



結果:
CLKカウント1012回の分析で、OK
波形の"H" "L" は一度もつぶれていません。




Dutyは 1:1 になっていない部分があります
信号100Mに対して、サンプリング500Mということは、5点サンプリングになりますので、1:1にはなりません。
Dutyをほぼ1:1に近づけるには、8点サンプリング以上が目安になります



   ●125MHz: 低電圧高速バッファLBH(オプション)のデータ


   ●175MHz: 1.4Gサンプリング(オプション)のデータ



高速サンプリングの重要な注意

※100MHzは標準バッファの分析限界信号で,測定条件が満たされないとHLがつぶれずにサンプリングすることは困難です。どんなロジアナにも言える事ですが、周期に対して、充分なサンプリングをするには、8点サンプリング以上が望ましいです。100MHzに対し500MHzということは5点なのでDutyの確保は期待できないことになります。
●高速な信号はノイズが発生しやすいのが原則です。高速信号を複数同時サンプリングすることは困難です。今回1信号だけなので、100MHzもHLがつぶれずにサンプリングできましたが、信号数が増えた時それが保証されるものではありません。
もし、ノイズの影響がある場合、中間のCHを空ける、信号本数を少なくする等の工夫をしてみて下さい。
●測定信号のGNDノイズの影響はかなり重要です。基板によっては、GNDノイズが大きいものがあり、その場合、低速なCLKでも正確にサンプリングすることは困難になります。


※当ロジックアナライザーは、デルタコア社オリジナル開発です。
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